篠山の方言アラカルトーこの白菜べっちょないけ
春日神社の秋祭りも終われば、篠山はもう冬。町のあちこちで「この白菜べっちょないけ?」が聞かれ始めます。
これはこの時期、なべ料理に欠かせない白菜を購入する際に、ご婦人方がその白菜の状態を八百屋の主人にたずねる時に使う言葉なのです。
「べっちょ」とは異常とか状態が悪いとかいった意味を持ち、東北のある地方で言う女性自身を示すものではありません。
使い方で注意したい点は、決して「べっちょある」とは言わない事と、少し「ツバ」を飛ばす様な気持ちで、アクセントを付けて言うことです。・・すると店の主人はおそらくこう答えます。「そらぁ、べっちょおまへんでぇ」。これを聞けば、もう白菜はあなたの手の届くところです。
ただ量が多すぎて、少しだけ買い求めたい時なんかは、「まねくそわけてもらえへんけ」又は「ピットだけわけてぇな」とでも言ってもらえれば、主人は「ああ、だんないでぇ」と答えてくれます。
こんなわけで、「べっちょないけ?」を使えば、より新鮮な白菜が買い求められます。白菜だけに限らず、いろんな物でためして下さい。
「おーい、この町べっちょないけ?