篠山の方言アラカルトーえっ、もういんでんけ?
この篠山が故郷であり、かつ何年かぶりに里帰りしたとき、この「もう、いんでんけ」の響きに何人かは、涙ぐんだ経験がお有りだと思います。
年老いた故郷の母が、「いんでんけ」といっしょにくれる「気ぃつけていにや」は、都会で暮らす篠山人にとって、これ以上のお土産はありません。
おそらく「いんでんけ」や「いにや」は、古語の「いぬ」より変化したものでしょうが、そんな理由付より、何よりもこの言葉が持つ響きなのです。
参考までにこれらの意味は「もう、帰ってしまうのですね」と「気を付けて帰るのですよ」です。
しかし、この様な言葉でも、ひとたび現在進行形となると「壊れかけている」とか「死にかけている」とか、まるで想像もしなかった意味になってしまいます。
えっ、知らなかったって?よく使いますよ。
「おいこの町、もういによるんとちゃうか」