篠山の方言アラカルトーええマンやなぁ
澄み渡るまでの快晴のとき、ツイているとき、そんなときにスーパーマンでもウルトラマンでもない、この「ええマン」が篠山には登場する・・。
しかし、何をやっても巡り合わせが悪いときや、せっかくの行事を予定していたのに雨が降ったりすると「わるマン」が出現するのです。「今日はいい天気ですねぇ」を篠山では「今日はええマンやなぁ」と言い、「あの人はツイてますねぇ」は「あいつはマンがええなぁ」と言います。
この「マン」という言葉の響きは、英語教育を受けるずっと以前から私達篠山人の脳裏に焼き付いているもので、篠山流に解釈すればスーパーマンは「とてつもなく快晴の状態」であり、ウルトラマンは「恐ろしいくらいツイている状態」とでもなるのでしょう・・。また、状態・状況を表す名詞としてばかりでなく「マンぐるり」という使われ方もします。意味は「四方八方、見渡すかぎり」というもので、味わいのある言葉のひとつです。
そんな「マン」達の会話を紹介しましょう。
A「今年のまつりはほんまにええマンでよろしおましたなぁ」
B「マンぐるり人・人・人で、おおじょうしましたわ」
A「息子はんは、かえっとったったんけ」
B「それが、あんたマンわるう仕事やゆうて、ようかえってへんねやにぃ」
A「そらマンのわるいこってB「ほんま、なにしとるんかはんじゃ」
(訳)
A「ことしの祭りは、ほんとによいお天気で良かったですねぇ」
B「見渡す限り人・人・人で困りましたわ」
A「御子息は帰っておられたのですか」
B「それが都合悪く仕事で帰ってないんですよ」
A「それは残念なことですねぇ」
B「ほんと、どうしてることやら」