篠山の方言アラカルトー景気が悪くて「ちょっちけます」
何でもかんでも絶好調だったバブル経済は、あれよあれよとはじけてしまい、見る物すべてどことなく暗く感じるのも不思議なものですが、こんな時に篠山人は「ちょちける」のです。
この「ちょちける」のは、不景気だからだけではなく、親や先生に叱られた子どもや失恋した若者も、OBを打ったゴルファーも、朝帰りのお父さんも、みんなそれぞれ「ちょちける」のです。「ちょちける」とは、「落ち込む」とか「気が滅入る」という意味で使われ、中には「ちょちけ」過ぎて「へんねし」を起こす人もいますがそれは、身勝手というものでちょっと困ります(注、「へんねし」とは高級ブランデーの名前ではなく、「すねる」とか「ごねる」という意味での言葉です)。
しかし、「ちょちけた」状態の時に、周りからいろいろ言われてもつい「へんねし」を起こしてしまうものです。その上「そないにへんねし起こさんと・・」と言われたら最後、もうちょっとやそっとでは立ち直れなくなります。
子どもを見ていても「ほたえて」いたと思えば「ちょちけて」いたり・・と目まぐるしく状況は変わりますが、気が付けば成長しているものです。景気も同じことです。ついこの前まで「せいだいほたえて」いたのですから、「ちょちける」こともおかしくはないのです。
決して「へんねし」などは起こさないように、足元をしっかりと見て「ほたえられる」時を待ちたいものです。
(注釈)
「ほたえる」(はしゃぐ)
「せいだい」(精一杯)