篠山市が文化庁長官表彰(文化芸術創造都市部門)を受賞しました
篠山市は、2009年1月30日に文化庁から文化庁長官表彰(文化芸術創造都市部門)を受けました。同表彰は2007年度に創設され、文化芸術の力により、市民参加で地域の活性化に取り組み、特に顕著な功績をあげている市区町村に贈られるもので、2008年度は全国で北海道札幌市、東京都豊島区、山口県萩市、篠山市の4自治体が受賞しました。表彰式は2009年1月30日、東京の国立新美術館で行われました。
1 文化庁長官表彰(文化芸術創造都市部門)の概要
文化芸術の力により、市民参加で地域の活性化に取り組み、特に顕著な成果をあげている市区町村に対し、文化庁長官が表彰。
2 被表彰数
4件(北海道札幌市、東京都豊島区、山口県萩市、篠山市)
※参考
過去の被表彰数:平成19年度(第1回) 4件
(神奈川県横浜市、石川県金沢市、滋賀県近江八幡市、沖縄県沖縄市)
3 評価された本市の取り組み
篠山市では、文化財という本物が多く残されていることを最大限活かしたまちづくりを進めるべく、市域に広がる様々な文化財を総合的にとらえ、積極的な保存・活用を図り、歴史・文化を活かした地域づくりを進めるため、それらの一体的な保存・活用の在り方を歴史文化基本構想及び保存活用計画として策定する事業を市・市民・関係団体との連携のもと取り組んでます。
また、篠山市篠山伝統的建造物群保存地区では、地元の自治会からなる「篠山まちなみ保存会」が組織され、まちの活性化を図るため、保存地区の保存・活用を積極的に推進しており、市・保存地区住民・市民団体等が強い連携のもと新たな活力を生み出しています。
また、篠山チルドレンズミュージアムでは、学校施設を転用し、子どもたちの「生きる力」を育む拠点となる場所として、ユニークな活動を行うとともに、たんば田園交響ホールは「丹波方式」と呼ばれる文化ボランティアを中心とした活動を行うなど、市民の手によるまちづくりに努めています。
平成11年に、篠山町、西紀町、丹南町、今田町が合併して市制を施行後、平成20年度に篠山再生計画(行財政改革編及びまちづくり編)を策定し、平成21年には丹波篠山築城400年祭を開催するなど、歴史文化遺産や基幹産業である農業に係る伝統や文化も活用した魅力あるまちづくりを進めています。
4 評価された代表的な活動状況
(1)篠山まちなみ保存会の活動
保存会では、平成16年9月に組織を結成以後、毎月1回定例役員会を欠かさず開催し、保存地区住民・建築士・施工者・NPO・市などと連携を図り、個性的で魅力あふれるまちづくりを進めるため、伝建制度を活用したまちづくりに関する研修会や修理現場見学会、保存地区の諸問題に関する調査・研究を行うなど、保存地区のまちづくりを積極的に推進し、新たな活力を生み出しています。
(2)被災家屋の復興・活用、防災に関する取組み
平成19年に保存地区で発生した火災により伝統的建造物2棟が被災しましたが、所有者の理解及び協力を受けながら、保存会・自治会・建築士・施工者・NPO・ボランティア・市などとの連携により復原修理工事が行われ、現在は2棟とも店舗や観光客の交流場所として活用され、保存地区における新たな魅力創出の拠点となっています。
また、保存地区内の住民の生命、身体及び財産を災害から保護することを基本方針として、篠山城下町固有の歴史的な景観を活かしたまちづくりをさらに推進するために、市・保存会・保存地区住民・大学・建築士等と連携を図りながら、防災計画の策定やマニュアル・ポスターの作成、防災講演会やワークショップ、防災訓練などを実施し、保存地区の防災力・防災意識の向上に関する取組みを進めています。
(3)まちなみアートフェスティバル・竹林整備
保存地区の伝統的建造物の空間を生かした中に、篠山出身・丹有地区在住など、この地ゆかりの芸術作家の作品(彫刻・絵画・工芸等)を展示発表し、歴史的な町並みの中にアートストリートを創出し、多くの芸術を愛する人々がこの町に集まることを期待する、まちなみアートフェスティバルが平成20年10~11月に開催され、平成21年9月18~27日には第2回目となる丹波篠山・まちなみアートフェスティバル2009秋が開催される予定です。
また、保存地区の景観を美しくしようとNPOや自治会の呼びかけでボランティアを中心とした竹林整備や公園整備が行なわれ、切り出した竹で灯篭や民具、生垣を制作し、町並みや伝統的建造物に飾ったりするなど、保存地区の景観向上に関する取組みや新たな魅力創出を進めています。
(参考資料:『文化庁長官表彰文化芸術創造都市部門受賞都市パンフレット』 文化庁 平成21年)