篠山城下町が「美しい日本の歴史的風土100選」に選ばれました
古都における歴史的風土の保存に関する特別措 置法(古都保存法)施行40周年を記念して、財団法人古都保存財団等10の団体で構成する「美しい日本の歴史的風土100選実行委員会」が進めていた「美しい日本の歴史的風土100選」の選考の結果、「篠山城跡を核とし、武家町や町人町、寺院などの地割が旧態を保持し、当時の城下町の形態を今に伝えている」として本市の城下町篠山の町並みが選ばれました。
これは、全国から推薦された698件の中から、同実行委員会内の歴史的風土に係る各界の専門家からなる「美しい日本の歴史的風土100選選定委員会」(委員長:高階秀爾東京大学名誉教授)において、日本国内において歴史的・文化的資産が周囲の自然的環境と一体となって、次世代に継承すべき日本を代表する美しい歴史的風土を形成している地域として、歴史的意義や歴史的・文化的資産と自然的環境の一体性、地元住民等の保全活動や法令・条例等に基づく適切な保全施策が講じられているかなどの観点を考慮して、特に優れた「美しい日本の歴史的風土」を有する100都市を選定すると共に、それに準ずる100都市を選定したもので、本市は特に優れた美しい日本の歴史的風土を有する100都市に選定されました。
選定地域については、記念冊子に取りまとめ、2007年(平成19年)3月2日に東京都千代田区の弁護士会館にて開催された「美しい日本の歴史的風土100選」選定記念フォーラムにおいて紹介されました。
1 篠山城下町の概要
篠山城下町は、兵庫県の中東部に位置する篠山市の中央に所在します。城下町は篠山盆地のほぼ中央に位置し、北には多紀アルプスと呼ばれ、かつては山岳仏教の修験道であった多紀連山県立自然公園、南東部には丹波富士と呼ばれる篠山城築城以前の支配拠点であった中世の山城である国史跡八上城跡、そして周囲には丹波篠山産の米や黒大豆、山の芋などを生産する田畑が広がるなど、豊かな自然的環境と歴史的文化遺産に恵まれた中に立地しています。
篠山城下町誕生の契機である篠山城築城は、慶長14年(1609)に徳川家康の命による天下普請により行われ、城下町の整備は翌年の慶長15年から開始され、丹波国篠山藩5万石(江戸後期に6万石)の中心地として栄えました。城下町の構成は、城を中心にその周囲に上級武士の屋敷地を、その外側に下級武士の屋敷地を配し、さらにその外側に城下町を貫く京街道(近世山陰道)を配し、その街道沿いに町人地が形成され、要所には寺院が配置されるなど、計画的な町建てが行われました。
廃藩以後も、多紀郡(現篠山市)の中心地として栄え、現在も篠山城跡を中心に、武家地や町人地の町割りを残し、近世の城下町の基本的構造を良く残すと共に、近世から近代にかけて建てられた武家屋敷や商家及び寺院など、城下町の要素を全体としてよく残しています。
保全施策としては、1956年(昭和31年)に篠山城跡が国史跡に指定され、1966年度(昭和41年度)より石垣修理を中心とした保存修理事業が継続的に実施され、1993年(平成5年)に篠山城跡を除く城下町地区のほぼ全域が兵庫県の景観の形成等に関する条例に基づく歴史的景観形成地区に、2004年(平成16年)にはその一部と城跡が文化財保護法に基づく国の重要伝統的建造物群保存地区(重伝建地区)に選定され、また重要な建造物の文化財指定や登録を進めるなど、城下町の歴史的景観を次世代に伝える保護措置がとられています。さらに春日神社の祭礼やデカンショ祭に代表される伝統的な行事や城下町に残る歴史と文化、自然を活用した様々なイベントが行われています。
2 篠山城下町への交通アクセス
【鉄道】
JR福知山線「篠山口駅」下車(大阪駅から快速で約1時間)、神姫バス「西町」停留所~「本篠山」停留所
【自動車】
舞鶴若狭自動車道「丹南篠山口IC」から東へ約10分、篠山城跡周辺の駐車場をご利用下さい
【地図】
▼見て食べ遊ぶ道知る兵衛で篠山城跡周辺を表示
3 美しい日本の歴史的風土100選について
詳細については、次のホームページをご覧ください。
http://www.asukabito.or.jp/information/2011/03/post-31.html