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丹波杜氏酒造記念館(東新町)

歴史美術館前バス停から徒歩約3分

 歴史美術館の前を南下すると、篠山城跡の東馬出堀に沿って、白壁に本瓦の酒蔵か城郭を思わす風格をもつ「丹波杜氏酒造記念館」がある。
 丹波杜氏組合が昭和35年に建設した杜氏会館を、県自治振興助成施設として平成元年10月に建て替え、多紀郡広域行政事務組合が管理運営にあたっている。
 左側に展示室があり、「丹波杜氏」の由緒や古くからの道具と資料により、手造りでの酒の醸造が九つの過程にわけて興味深く解説してあり、ビデオでの物語に丹波の蔵人たちの状態や苦労もしのばれる酒造りの歴史館でもある。
 2階には訓練室や研修室があり、伝統を誇る技術の習熟や会議場としても使用されている。
 丹波杜氏の名声は古くから高く、その歴史も古い。杜氏とは頭(杜氏補佐)、大師(麹主任)以下多くの蔵人を統率する工場長である。当地からは、江戸中期の伊丹・池田に始まり、灘五郷をはじめ全国各地へと、明治後期には数千人の酒造出稼ぎ者があり、丹波の経済に大きく貢献した。しかし、技術革新や労働状況の変化により減少している。

「丹波篠山五十三次ガイド(改定版)」(平成7年8月発行)より
※地名・交通経路等は書籍発行時のもので、現在の状況とは異なる場合がありますのでご注意ください。