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新宮古墳(郡家)

産業高校前バス停から徒歩約15分

 バス停付近から東に延びる広い道をしばらく行くと、応永年間(1394~1428)の創建という「新宮神社」があり、その後ろの森が「新宮古墳」で、町指定の史跡になっている。
 5世紀ごろ築造された竪穴式の古墳と考えられ、丹波最大級の円墳で、全国的にも大型なものである。直径52.5メートル、頂上部径17.5メートル、高さ7メートルあり、周囲の水田の形から幅約20メートル、直径約87.5メートルの濠があったことがわかる。
 古書によると、江戸時代中期に中心部から甲冑や太刀が掘り出され、蓋石は社前の溝の橋にしたと記されている。大正元年にも石棺まで掘り下げたと言われ、今、その石は社殿の軒下に運ばれている。
 これらの規模から、千数百年前の相当な豪族の墳墓であり、大変貴重なものである。
 すぐ南に、碁石塚という陪塚の小円墳があり、碁石の鎧が埋めてあるとの伝承がある。この西数十メートルの所で、丁度、新宮古墳と碁石塚と三角形の頂点になる位置にも陪塚の亀塚があったという。少し離れて八幡塚、王子塚、茶ノ木塚や居籠塚などが点在している。この付近にはさらに多くの群集墳があったが、破壊されてしまった。

「丹波篠山五十三次ガイド(改定版)」(平成7年8月発行)より
※地名・交通経路等は書籍発行時のもので、現在の状況とは異なる場合がありますのでご注意ください。