丹波東雲バス停から徒歩約30分国道173号線を小田中の三差路を左へ約2キロメートル行くと「筱見四十八滝」に着く。
多紀アルプスの水を集めた谷川が、断崖層から多くの滝をつくっている。始終(しじゅう)滝の水が流れているので「四十八滝」だという。一番下は、身を清める「手洗いの滝」で付近のモミジが美しい。次は、側に弁財天の祭る「弁天の滝・椿の滝」。その上に、三面が巨岩絶壁の「肩の滝」。迂回して登ると、流れの長さ約33メートルの「長滝」がある。途中の岩肌にはいろんな着生植物が見られ、モミジや栂、樅などが生い茂っている。さらに篠山城主が名付けた「しゃれ滝」や「仙人滝」。壮大な「大滝」「二の滝・一の滝」へとつづく。合計8滝の落差は約130メートル、変化に富んだ滝の景観と四季折々に彩る自然を求めて訪れる人々が多い。多紀連山県立自然公園に含まれ、県指定の森林浴場50選の一つとして、青少年野外キャンプ場になっており、三岳登山の東口でもある。
ここは、中世には修験道の修行場であって、付近には六ヶ寺があり栄えていたが、その後、福寿山多聞寺のみを残し、他は廃滅した。
「丹波篠山五十三次ガイド(改定版)」(平成7年8月発行)より
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