城の天守閣は壮大なもので重厚な感じを与えますがその 一方櫓は高石垣の隅々に建てられその姿が掘に映るのは大変美しいものであります。 城に配置される櫓には多聞櫓と隅櫓があります。多聞櫓というのは外見は掘に似ていますが幅の広い長屋のようなものです。 隅櫓は石垣や土塁の隅に設けられたもので二層または三層の櫓で天守閣を小さくしたようなものです。 櫓は矢などの武器や食糧の貯蔵庫で非常のときは鉄砲や矢で敵を攻める拠点にまた物見や城の装飾として建てられていました。 篠山城には本丸二の丸三の丸に櫓門を含めて30棟の櫓がありました。その内二の丸西側の中間あたりにあった三層の櫓は 天守閣の役割を果たしていたといわれています。 また本丸二の丸は多聞櫓で取り囲みその要所には隅櫓を配置していました。さらに三の丸には高い土塁の上に三層二層の櫓があり往時には周囲の景観と相まって美しいものであったと考えられます。 |