篠山城の石垣は近江国(滋賀県)の穴太から招かれた築城専門の石工
の指導によって積み上げられました。城の石垣の積み方には三つの種類があります。 自然の石をそのまま積んだ野面積おおざっぱに加工した石を積んだ打込はぎ完全に整形してすき間なく積んだ切込みはぎです。 篠山城の石垣は野面積と打込みはぎがほとんどで体裁よりも頑丈さに重きをおいています。 一見粗雑に見えますが石の面をたてにして石の根を深くし奥で石ががっちりとかみ合うように工夫されています。 さらに深くには栗石を1メートル以上も詰め込み水はけをよくしています。 また石垣の隅々には重圧に耐えられるように長方形の大きな石が算木のように積み重ねてあります。 篠山城天守台高石垣の幾可学的な曲線美は城の美しさと威厳さを示すように工夫されています。 高い石垣はどうしても中央がはみ出しやすいので地盤の強弱とも考え合わせ扇のような半円形の勾配をもたせています。これを「扇の勾配」ともいいます。 |